山梨情報

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第1弾 山梨県のワインについて

<執筆者>白 壁 英 仁
山梨県青年司法書士協議会会員 山梨県司法書士会ワイン同好会会長
JSA認定ワインエキスパート CPA認定チーズプロフェッショナル

勝沼ぶどう郷

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 近年のワイン・ブームで、日本国内のワイン消費量は増えており、海外産のワインのみならず、日本産のワインもかなり飲まれるようになってきました。また、原料用ぶどうの栽培技術やワイン醸造技術の進歩に伴う品質の向上から、「日本ワイン」(※)が脚光を浴び、雑誌の特集でもよく取り上げられるようになりました。
※ 日本国内で栽培されたぶどうを100%使用し、日本国内で造られたワインのこと。海外産ぶどう濃縮果汁や海外産ワインを混ぜて造られたワインを含む「国産ワイン」(=原料を問わず、日本国内で造られたワイン)とは区別しています。
 山梨県は、日本ワインの生産量が5530kl(2017年度)で全国の日本ワイン生産量の31.3%を占め、ワイナリー(ワイン醸造所)の数は79軒で、いずれも全国一を誇っています。ちなみに、第2位は長野県(生産量4072kl、ワイナリー数30軒)、第3位は北海道(生産量2933kl、ワイナリー数27軒)となっています。
 山梨県内における主なワイン産地(原料ぶどうの栽培地を含む。)は、①甲州市勝沼町、②北杜市明野町、③韮崎市穂坂町、④甲府市(里垣・玉諸・甲運地区)、⑤南アルプス市(白根・八田地区)などですが、やはり、なんと言っても①の甲州市勝沼町が最もメジャーで歴史も深いです。

ワイン用ぶどう畑

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 山梨県産ワインの原料ぶどう品種は、白ワイン用の「甲州」、赤ワイン用の「マスカット・ベイリーA」が主流です。いずれの品種も日本固有のものですが、O.I.V.(国際ぶどう・ぶどう酒機構)に品種登録され(甲州は2010年、マスカット・ベイリーAは2013年に認定)、ワイン醸造用の優良品種として世界的に認められました。
 上記の品種のほか、山梨県では、白ワインに「シャルドネ」「ソーヴィニヨン・ブラン」、赤ワインに「メルロー」「カベルネ・ソーヴィニヨン」「カベルネ・フラン」「ピノ・ノワール」など、国際的な優良品種を使ったワインも少量ですが造られています。

原産地認証呼称ワイン

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 毎年1回、全国のワイナリーからエントリーした日本ワインを審査する「日本ワインコンクール(Japan Wine Competition)」(審査の結果、優良なワインには金賞・銀賞・銅賞などの評価が与えられる。)は、甲府市の湯村温泉郷にある甲府富士屋ホテル(現名称:甲府記念日ホテル)で開催され、毎年、山梨県産ワインは高い評価を得ています。
 一般的に山梨県産ワインを総称して「甲州ワイン」と言います(地元の大衆居酒屋や観光客の多い飲食店のメニューによく書いてあります。)が、厳密には「甲州」というぶどう品種から造られた白ワインのことを指します(甲州ぶどうから赤ワインはできないので、「赤の甲州ワイン」というものはない!)。しかし、「品種名+ワイン」といった呼び方はこの甲州くらいで、他の品種で、例えばシャルドネ・ワインやメルロー・ワインなどといった言い方はほとんど聞いたことがありません。また、「場所名+ワイン」との呼び方は世界的にある(例えば、「ボルドー・ワイン」「ブルゴーニュ・ワイン」「カリフォルニア・ワイン」など)ことから、山梨県産ワインを総称して「甲州ワイン」と呼ぶ方が理にかなっているのかもしれません。もっとも、「甲州」という明治維新までの律令制下での山梨県の古い呼び名には違和感がありますが…。

第2弾 山梨でこそ、ワインを飲もう!!

<執筆者>杉 本 美 帆
山梨県青年司法書士協議会会員 山梨県司法書士会ワイン同好会会員
JSA認定ワインエキスパート

勝沼ぶどうの丘 入口

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 こんにちは、山梨会の杉本美帆です。ワインを飲み続けてもうすぐ20年。学生時代はワインショップでアルバイトをし、ワイン通の大人たちがおごってくれる銘醸ワインのおこぼれに預かりながら青春時代を過ごしました。
 そんな私が縁あって、東京から日本一のワイン産地・山梨に引っ越してきて、驚いたことは・・・

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勝沼ぶどうの丘
ワイン売場

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①どのスーパーもワイン売り場が広い
 2通路分は確保され、半分は山梨県産ワインを置いているところがほとんど。中には自由に入れるセラーがあったりもします。東京にいたころは、ワイン専門店か百貨店でワインを買っていた私。身近なスーパーに豊富なワインの品ぞろえがあることに感動しました。
②どんな飲食店にもワインが置いてある
 フレンチ、イタリアンの店はもちろん、今では、居酒屋にワインが置いてあることは珍しくないですが、山梨はそれにとどまらず、蕎麦屋にも、焼き鳥屋にも、中華料理店にも、お寿司屋にも、ほうとうで有名なあの店にも、だいたいワインが置いてあります。時々県外出張の際に和食店に入ってワインがなかったりすると、落胆すると同時に、山梨のワイン文化の深さをしみじみ感じます。
③司法書士会の宴会でもワインが飲まれている
 新年互例会、納涼会、あらゆる懇親会で当たり前のようにワインが出ます。それも、ベテランの先生方が結構ワインを率先して飲むのです。赤も、白も、スパークリングも☆そして、皆さん結構詳しいんです!!
④結局、老若男女問わずワインを飲む
 ぶどうの収穫が終わり、10月頃になると、県内各地でワイン祭が開催されます。そこではだいたい一杯100円とかでワインが試飲出来たり、飲み放題だったりもする楽しいイベント。祭には若者だけでなく、結構年配の方もたくさんいらっしゃいます。この前見かけたのは、リュックサックを背負って一人で様々なワイナリーのワインをじっくりと味わっていたおじいさん。また、どこのワインを試飲しようかなと迷っていたら、見知らぬおじさんグループが「あのワイナリーのあれはうまいよ!」と教えてくれたり。もちろん若者グループも、ファミリーも、お手製のつまみを持ち寄ったりしてピクニック気分でわいわい楽しそう。みんなワインが好きなんだなーと、ワイン愛を感じるひと時です。

勝沼ぶどうの丘
ワインケーヴにて

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 そんなワイン文化の根付いている山梨で、近年ワインの質はとても高まっています。日本の玄関口・羽田空港国際線ターミナルでも供されているほど!そして、ワインはとても傷みやすいお酒。なので、産地で飲むのが一番美味しい♪と私は思っています。是非、7月の山中湖で山梨ワインを味わってみませんか? 選りすぐりのワインをご用意して皆様をお待ちしています。

第3弾 ワインの香りについて

<執筆者>杉 本   修
山梨県青年司法書士協議会会員 山梨県司法書士会ワイン同好会会員
ただのウイスキー&ワイン好き

バランタイン

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ジョニーウォーカー

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今回はワインの香りについて。
 その前に、私はウイスキー飲みなので、ウイスキーの香りについてお話しします。
 ウイスキーはワインと並ぶ香りのお酒です。ウイスキーというと、バランタイン、シーバスリーガル、ジョニーウォーカー、ホワイトホース、日本なら響といった有名な銘柄がありますが、香りの点では、これらブレンドウイスキーよりも、やっぱりスコッチウイスキーのシングルモルトをおすすめしたいです。なぜなら、シングルモルトがウイスキーの個性を一番感じるお酒だからです。
ここで、
 スコッチウイスキーとは、スコットランドで作られたウイスキーをさします(正確には、スコッチウイスキーの定義は法で細かく規定されています)。
 ブレンドウイスキーとは、グレーンウイスキーとモルトウイスキーをブレンドしたものをさします。
 グレーンウイスキーとは、大麦、小麦、ライ麦、トウモロコシなどの穀物を主原料とするウイスキーをさします。
 モルトウイスキーとは、大麦麦芽のみを原料とするウイスキーをさします。
 シングルモルトとは、モルトウイスキーのうち、単一蒸留所(ウイスキーを作るところですね)のお酒のみで作られるものをいいます。ちなみに複数の蒸留所のモルトウイスキーをブレンドしたヴァテッドモルトというのもあります。ワインではこういうことはしないので、とても面白いですね。

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本題のウイスキーの香りですが、本当に様々で複雑な香りがあります。
 基本的に、香りはワインより強いものが多いと思います。香水のような香りといえばわかりやすいでしょうか。ワインと同じく、フローラルな香り、フルーティーな香り、樽由来のバニラ香、原料由来の麦芽香のほか、特徴的な香りとしては燻製香、ゴムのような香り、ヨード香(赤チン、赤チン世代でない人にはイソジンのような)などがあります。
 フローラルな香りに関しては、ワインより香りが強い分、目の前で花が咲き乱れているような、そんなウイスキーもあります。ビンの封切りの時は強いアルコールの香りから始まりますが、グラスに注ぐと時間経過とともに驚くほど香りが変わっていきます。
ぜひ、バーでウイスキーを頼んで、時間とともに変化する香りを楽しんでください。

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 本当の本題のワインですが、ウイスキー飲みの私も感動するくらい香りの良いお酒だと思います。ウイスキーと比べると、より自然な香りと言えるでしょうか。
 先日、近くの公園に薔薇の鑑賞に出かけたのですが、薔薇の香りを嗅いでいたら、「あのときに飲んだあのワインの香りだ!」と感じた瞬間がありました。
 本当に不思議なのですが、ワインの香りの中に、薔薇の香り、スミレ、ハーブ、バナナ、桃、パイナップル、時には松茸、さらにレアな濡れた綿シャツの汗の香り(私独自の表現ですが)、等々感じることがあります。
 忙しい日常の中で、少しだけ心に余裕を持って、自分の周りの自然の香りを感じ取ってみてください。きっと、ワインを飲んだ時に、その時の記憶が蘇り不思議な気持ちになれますよ。
 山中湖の地で感じた夏の香り、いつの日か、それを感じるワインに出会うこともあるかもしれません!

よくある質問・関連リンク

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